絵と五七五七七

絵と五七五七七
  先日、家の中から下のような絵入りの詩集が見つかりました。私の母が五七五七七で書きためた詩(短歌)の中から、妻が絵と文字をつけた共同作業の作品です。絵の脇に(19)87.6.12とあるので24年も前のことですね。

   詩は:
  麦こがし
        店先に見つけて
        古里の
        友に出会いし
        思いにも似る


   ”麦こがし”は、大麦を炒って、挽いた粉のことで、関西では”はったいこ”というものです。この粉から作った素朴なお菓子です。最近、この麦こがしのお菓子を貰い、母が好きだったことを知ったばかりでした



   
  母は、詩を人にみせることはなかったようですが、私には、母の優しさ、孫や家族を思う気持ち、ふるさとを懐かしむ気持ち、それから詩の易しさがでていると思っています。

  妻は、どの短歌に、どんな花をどの位置に描くか、いちページいちページ思いをめぐらし、また母と相談し、阿吽の呼吸になっていったそうです。母は、喜んで褒めまくり、絵を描くことを大いに励ましてくれたそうです(2011.3.28.)
帰省せし
子と歩みたる
はるかなる
海沿いの道
秋立ちはじむ


江の島に
由比ガ浜辺に
孫たちと
貝を拾いし
思い出なつかし


遠くより
柿の実赤き
落柿舎を
夫とながめつ
芭蕉を
偲ぶ









落柿舎(らくししゃ)は、嵯峨野(京都府京都市右京区)にある松尾芭蕉の弟子、向井去来の別荘として使用されていた草庵(出典: ウィキペディア ”落柿舎
百日を
すぎしと告ぐる
孫の写真
飛んで行きたし
つばめのごとくに
嬉々として
蝶追い
たわむれ
さわぎたる
孫帰りゆきて
庭は静けし
うす紅い
けまりの如き
沈丁花
早春の光に
包まれて匂う




訪れる
ことなき部屋に
節分の
豆ころがりて
春陽あわし
礼拝の
始まるときと
詩篇よむ
五月雨はげしき
聖日の朝
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